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ㅤㅤㅤ ㅤㅤㅤ ㅤㅤㅤ ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ ㅤㅤ ㅤㅤㅤ ㅤ India J&K Mt.nun(7,135)

東北 朝日連峰 祝瓶山〜大朝日岳〜以東岳縦走

朝日連峰日本海から東へ35km位に位置し、東北の厳しい自然条件からその風格はアルプスの山々にも劣らない山容となっている。原始的な景観と自然の厳しさにひかれ今回の山行に選んだ。山屋である以上、何時までも厳しくきつい,それと1人での山行にこだわりたい。
5/2:東京駅(18:00)⇒米沢駅⇒JR小国駅(22:01)駅泊
5/3:晴れ 小国駅(07:23)バス⇒りふれ(08:17)⇒大石沢小屋(10:59)⇒祝瓶山(16:30)⇒BP(16:40)
駅からバスに乗り登山口「りふれ」で下車して計画書を提出する。田園風景の中を歩くが雪解けが済んだばかりで山桜とコブシが満開である。今回、後半天気が悪いので6日分の食料持参で21kgになって重い。2時間で大石沢吊橋を渡ると小屋(430m)がある。岩魚釣人がいてコーヒーを戴く。雪原から祝瓶山への1,000mの急登が始まる。2時間も登ると遥か彼方に大朝日岳が見える。800m位から残雪が出てきて潜って歩きずらい。5時間半で祝瓶山(1,417m)着く。長かったー!大朝日岳は大きい山だ。南に飯豊の、東に蔵王の、北に大朝日岳。関東地方の標高からは想像できない雪の量だ。少し下った鞍部に幕を張る。
5/4:晴れ 祝瓶山(04:30)⇒大玉山(08:27)⇒平岩山(12:07)⇒大朝日岳(14:38)⇒大朝日小屋(15:00)小屋泊
04:30分に出るが最初、急雪壁をアイゼン付けて(最初で最後)後ろ向きで下る。標高差400mを一気に降りそれから左の樹林帯と、右雪斜面を延々と登り下りする。大玉山からの雪の大斜面は雪崩が怖く緊張した。北大玉山(1,469m)から平岩山がきつかった。今年も負荷を掛けたり、長時間歩いたり登りこんでいるのできついがまだまだ歩ける。平岩山から大朝日岳(1,871m)までは風の影響で全く雪が無い。冬の荒れ方はどんなんだろう。大朝日岳まではトレースも無く人とは逢わなかったが百名山の威力は大きく小屋からどんどん上がってくる。振り返ると祝瓶山迄は良いルートだ。直下の小屋には15人位の人が居た。全山縦走と知れると数人から握手を求められた。落陽を見て19時就寝。
5/5:晴れ 大朝日小屋(03:50)⇒竜門小屋(06:34)⇒狐穴小屋(09:06)⇒以東岳(12:31)⇒オツボ峰(13:15)⇒戸立山(15:50)⇒茶畑山直下(16:20)BP
02:30に起きると小屋の若い衆が先のコースを丁寧にアドバイスしてくれた。03:50に小屋を出る。明日は天気が悪くなるので今日は戸立山は越えたい。西朝日岳から竜門小屋を少し進むと夏道になる。ペースをかせげるので助かる。狐穴小屋を過ぎるとエスケープは無い。長い緩斜面を登ると以東岳(1,772m)に着いた。12:12分。大鳥池は雪の下、北には月山、そしてこれから向かう戸立山への雪稜が望まれる。オツボ峰〜三角岩峰分岐を過ぎる茶畑山へルートになる。左は根曲がりのヤブ、右は雪稜と雪庇とクラック帯が続く。微妙な弱点を行く好きなルートだ。午後に雪が腐ってるので崩壊が怖く慎重に進む。戸立山(1,552m)手前でアベック登山者に逢う。何と月山から「朝日軍道」を歩いてきて4日目で葉山まで行くとか。こっちの予定も言うと感心してた。戸立山から少し下ると尾根の斜面がすり鉢になってる場所が有り幕を張った(1,460m)。今回、茶畑山へは「登山者は居なくて、ノートレース、ガスってる条件」で気合いを入れて準備してきたが晴天、先行者有りで少しガックリ。
5/6:06:30から雨 茶畑山直下(05:05)⇒茶畑山(06:15)⇒マタギ小屋(08:20)⇒大鳥登山口(11:20)タクシー⇒JR鶴岡⇒新潟⇒自宅(20:20)
夜半の風はうなってた。曇っていたので少しゆっくり出発。茶畑山(1,378m)からトレースが有るので一応磁石を合わせると合っている。数百メートル進むと下方が開けて東大鳥川が見えてきた。雪稜が続いてもう間違う事はない。雨が降ってきたが、広い雪面から右に左に雪稜を下ると、620mからは作業道となりやがてマタギ小屋のある皿渕沢出合(470m)に降りた。ここからデブリ〜車道〜デブリを繰り返し、東大鳥ダムからはアスファルト道となり大鳥池登山口に着いた。バスが一切ないので鶴岡までタクシーで行くしかなかった。天候に恵まれ満足のいく山行だった。歩きこんで来たので山の神様がご褒美くれたのだろう。 (山口)

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